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記録 No.007 / 資料

燃料コックのパッキン交換 ── 250SS / ねじ込み式

ON と RES が「吸う高さ」だけの違いだという構造の話から、パッキンの並べ方、締め加減、漏れチェックまで。ガレージで印刷して使える形にした。

250SSの燃料コックを新品に替えるにあたって、パッキン交換の手順をまとめた。

⚠ 最初に ── ガソリンの扱い

  • 屋外、または十分に換気できる場所で作業する。ガソリンの蒸気は空気より重く、床に溜まる
  • 火気厳禁。近くでグラインダー・溶接・喫煙をしない
  • 静電気でも引火する。ポリ袋やプラ容器の上で作業しない。受けは金属製の皿を使う
  • 消火器を手の届くところに置く。これだけは面倒がらない
  • ガソリンが染みたウエスは丸めて放置しない。広げて屋外で乾かす
  • 目に入ると危険。手も荒れる。ニトリル手袋と保護メガネを使う

01|このコックの構造

部位 役割
ネジ部+六角ナット タンクにねじ込んで固定する
長い真鍮パイプ ON側の吸口。上端から吸うので、パイプの高さぶんが残る
パイプの根元 RES(リザーブ)側の吸口。底から吸う
黒いストレーナー パイプに被せる網。タンクの錆・ゴミを止める
レバー+プレート プラスビス2本で留まる
バルブパッキン レバーの裏にある円盤状のゴム。ここが本命
皿バネ/スプリング パッキンを押しつけて密着させる

なぜ ON より RES のほうが下から吸うのか

長いパイプの上端から吸う ON では、パイプの高さより下の燃料は吸えない。 その「吸い残し」が予備タンク(リザーブ)になる。 タンクを分けているわけではなく、吸う高さを変えているだけ。


02|どのパッキンがどこに入るか

推測で組まない。 パッキンは外径・内径・厚みが少しずつ違うだけで、見た目は似ている。 外した物と新品を紙の上に並べて、1対1で対応させてから組む。これをやらないと、組んでから漏れて全部やり直しになる。

入る場所(一般的な例)
一番大きい平リング タンク取付部。本体フランジとタンクの間
中くらいの平リング ストレーナー座面、またはカップ(沈殿カップ付きの場合)
Oリング(太いほう) ネジ部のシール
Oリング(細いほう) レバー軸まわり

古いほうが潰れて薄くなっていることがある。迷ったら外径と内径を定規で測る。


03|用意するもの

プラスドライバー #2 サイズが合うもの。なめると詰む
スパナ/メガネレンチ ナットのサイズは現物を測る
パーツクリーナー・ウエス 多めに
金属の受け皿 オイル受け
燃料ホース+ホースバンド いっしょに交換
ニトリル手袋・保護メガネ
金属の携行缶 抜いたガソリン用
新品のパッキンセット・ストレーナー

04|手順

1 燃料を抜く

2 コックをタンクから外す

3 レバー側を分解する

4 そうじする

5 新しいパッキンを組む

6 タンクに戻す

7 漏れチェック ── ここが一番大事

  1. コックを OFF のまま、少しだけガソリンを入れる
  2. 5分おいて、白いウエスでコックのまわりを拭って確認する(白いと、にじみが見える)
  3. ON にして、ホースの先からちゃんと流れるか。レバーのまわりからにじまないか
  4. RES でも同じ確認をする
  5. だいじょうぶなら、ホースをつないで、走る前にもう一度見る

⚠ 「そのうち止まる」で放置しない

  • ガソリン漏れは火事に直結する。エンジンは熱く、マフラーはもっと熱い
  • 少しでもにじむなら、もう一度外して、パッキンと当たり面を見直す

よくある失敗

失敗 何が起きるか 防ぎ方
パッキンの位置を取り違える 漏れる/レバーが動かない 外した物と新品を並べて照合
締めすぎ パッキンが潰れて逆に漏れる。ネジ山を壊す 漏れない最小限で止める
ネジの斜め入り タンク側のネジ山が終わる(タンク交換級) 必ず手で回し始める
プラスビスをなめる 二度と分解できない サイズの合ったドライバーで、押しながら回す
座面の傷を見落とす 新品パッキンでも漏れる 清掃時に指で撫でて確認
硬化したホースを再使用 走行中に抜けて全量漏れる ホースとバンドも同時交換

250SS ならではの注意


印刷用

絵で説明した版も作った。ガレージで印刷して、手順どおりに進められる形にしてある。

PDF 燃料コック パッキン交換(イラスト版・PDF) A4・6ページ / 0.6MB ダウンロード