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記録 No.004 / 資料

旧車のバッテリー充電 ── 電流の選び方、液面、危ないサイン

充電器の「0.8A・2A・6A・10A」「STD・AGM」は何を選べばいいのか。開放型バッテリーの液面、充電後に見る電圧、そして「こうなったら止める」サイン。

なぜ先にバッテリーなのか

GPZ400のキャブを切り分ける前に、バッテリーを満充電にした。理由は単純で、 バッテリーが弱いとアイドリング中の火花が弱くなり、濃い側の症状(プラグの黒さ・温まると止まる)を増幅するからだ。 油面が原因という見立ては変わらないが、電気が足りない状態で切り分けると結果がぶれる。

GPZ400のバッテリーと充電の数字

項目 備考
標準バッテリー YB12A-AK(GSユアサ) 開放型(液入り・補水式)。12V 12Ah(10時間率)。「K」はセンサー付きの意味で、中身はYB12A-Aと同じ
標準充電電流 1.2A 容量の1/10。メーカー指定
充電器のモード STD 開放型用。AGM/ISS/DEEP/Li-ionは別種類のバッテリー用
充電器の電流 0.8A か 2A 6A・10Aは車用。バイクには使わない
満充電後の電圧(30分以上放置して) 12.6V 以上 12.4Vを切ると要注意、12.0V以下は交換を考える
走行中の電圧(充電系の確認) 13.5〜14.5V 5,000rpm付近で測る。13V以下=充電していない、15V以上=レギュレーター異常
液面 UPPER と LOWER の線の間 減っていたら精製水を足す

充電時間の目安(12Ah・残量70%から)

電流 時間
0.8A 4〜6時間 おすすめ
2A 2〜3時間 急ぐとき

充電器は満充電を検知して自動で止まる(維持充電に移る)ので、つなぎっぱなしでいい。 時間はあくまで目安で、古いバッテリーほど長くかかる


01|充電器の設定 ── 何を選べばいいか

自分が使っているのは BAL No.2734(12V専用・最大10A)。 バッテリーの種類と電流を選ぶ方式で、ここで迷う人が多いので整理しておく。

バッテリーの種類(モード)

表示 意味 GPZ400は
STD 開放型(液入り・キャップを開けて補水するタイプ) これ
ISS アイドリングストップ車用(車) 使わない
AGM 密閉型(MF)。液を吸わせたガラスマットが入っている MFバッテリーに載せ替えていればこれ
DEEP ディープサイクル(キャンピングカー・船) 使わない
Li-ion リチウムイオン 鉛バッテリーには絶対に使わない

見分け方。上面にキャップが6個並んでいて、横に UPPER/LOWER の線があれば開放型=STD。 キャップがなく、上面が平らで「MF」「密閉」と書いてあれば AGM。

電流

バッテリーの容量(Ah)の1/10が標準充電電流。 12Ahなら1.2A。 充電器にぴったりの段がないときは、低いほうを選ぶ

電流
0.8A いちばん安全。時間はかかる。バッテリーを傷めない
2A 12Ahなら短時間なら許容範囲。急ぐときに
6A・10A 40Ah以上の車用。バイクのバッテリーに流すと発熱して液が沸く

順番(火花を出さないために)

開放型バッテリーは充電中に水素ガスを出す。火花が飛べば引火する。だから「つなぐ順番」が決まっている。

  1. 充電器の電源はまだ入れない
  2. 赤クリップを +端子 につなぐ
  3. 黒クリップを −端子 につなぐ
  4. それから充電器の電源を入れる
  5. 終わったら、充電器の電源を切ってからクリップを外す(黒 → 赤 の順)

⚠ 電源を入れたままクリップをつけ外しすると、その瞬間に火花が飛ぶ。 ガスが溜まっていればそこで引火する。


02|充電中に見ておくこと(開放型)

液面

キャップの横、ケースの側面に UPPER LEVELLOWER LEVEL の線がある。 6セル全部が、この線の間に入っているか見る。

キャップ

充電中はガスが出る。キャップを外すか、ゆるめておく。 換気のいい場所で。 密閉した箱の中で充電しない。

触ってみる

充電中にバッテリーの側面を触って、熱いと感じたら止める。 ぬるい程度は正常。手を当てていられないほど熱いのは、電流が大きすぎるか、バッテリーが内部で壊れている。


印刷用

PDF 旧車のバッテリー充電(PDF) A4・5ページ / 0.9MB ダウンロード